大忙しのOさん
昨日私が勤めていた観光ホテルのお話しを書きましたが、上の絵は用度課のOさんがやらかした
失敗です。当時Oさんは58歳ぐらいだったと思います。
出勤前にバタバタと身支度を整えて、お化粧を始めたOさん。
てっきりコンタクトを付けたものと思っていたそうです。
で、メガネの上からファンデーションをぱんぱんぱん!とやってしまったのです
それであの状態です(笑)
Oさんはあらゆる部署からしょっちゅう声が掛かります。
「〇〇〇号室の客室のトイレの調子が悪い」とか
「障子破れてる」とか
「メイドさん(←仲居さんのことです)の作務衣が破れた」とか・・・
いつも誰かに呼ばれていた印象です。
今は男性だの女性だのと区別をしてはいけない時代ですが
「えっ?それ男の人じゃなくOさんがやるの!?」なんてことも日常茶飯事でした。
それを象徴するエピソードがあります。
ある日のこと、フロントの20代の男の子が
「Oさん、2階の宴会場の窓の所に蜂が大きな巣を作っちょんのよ~。お客様に何かあったらいけんから取れんかな」
Oさん脚立をかついで、フロント君と蜂の巣現場へ向かいました。まだ朝の出来事です。
ほどなくして2人がゲラゲラ笑いながら戻ってきました。
何故笑っていたかと言うと・・
呆れたことに脚立に上っていたのは女性のOさんで、脚立を押さえる役目が若いフロント君です。
しかもOさんは制服でおまけにスカートです(+_+)
脚立の一番上で足を踏ん張って(本人は股を広げてと言ってました)必死になって殺虫剤を振り撒く
Oさん。
ハッと気が付いたら朝食バイキングが2階の宴会場で始まっていて、気が付いたお客様の視線がOさんに集まっていたそうです。
Oさん:普通若いあんたが脚立に上らんといけんやろ?
フロント君:いやいや・・それにしてもOさんの恰好おもしろかったなぁ(笑)
Oさんは日々八面六臂の大活躍で、ホテル中のどの部署からも慕われていました。
数年前に定年でお辞めになったと風の噂で知りました。
今はのんびりされているのでしょうか?なつかしいです。

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